- オリジナル塗料について知りたい
- 調べてもよく分からない塗料がある
塗料メーカーの既存の塗料に、少し手を加えた塗料がオリジナル塗料。
中身は同じ、またはそれ以下の性能で価格は高い!
お客さんにとってメリットのない商品なので選ぶ理由が私には分かりません。
私は塗装会社を経営し、現場でも直接担当したお家が25年間で約400棟施工してきました。オリジナル塗料を数多く取り扱い、疑問に思うことなどたくさんあります。
現場の職人目線で『なぜ、オリジナル塗料が存在するのか』詳しく解説していきます。

調べても情報が少なく、塗料代を上乗せしやすいので、業者はオリジナル塗料を勧めます。
目次(もくじ)
外壁塗装のオリジナル塗料は主に2種類

塗装業者が勧めるオリジナル塗料には、『ラベルのすり替え』と『OEM提携』2つのパターンがあります。
ラベルをすり替えるだけ
既存の塗料缶に業者オリジナルのラベルを張り替えるだけの塗料。
中身は既存の塗料で、名称が業者オリジナルの塗料になります。経費を抑えられ、お客さんに塗料代を上乗せできる安易な方法。
インターネットなどで調べられないから原価が分からず、当社オリジナルと言う訳のわからない付加価値を付けて販売。

性能が同じなら安い塗料メーカーのほうが良いですよね!
塗料メーカーとOEM提携
世間一般で言われてる『オリジナル塗料』がOEM提携の塗料です。
オリジナル塗料と言っても、塗装業者が製造してるわけではありません。
塗料メーカーの既存製品に少し手を加えるのが定番です。
塗装業者が塗料メーカーに発注して出来上がります。
どこにも存在しない、塗装業者専用のオリジナル塗料の完成です。
オリジナル塗料は悪い塗料ではないが、高いだけの塗料を使う必要はないので覚えておきましょう!

わざわざオリジナル塗料を作る理由ってなに?

次の章で解説していきますね。
オリジナル塗料を業者が作る理由


ネットに情報がないので、塗料代が工事金額に上乗せしやすい。
オリジナル塗料は情報が出回らないから価格が分からない
自社商品化するため、塗料販売店やインターネットなど、どこを調べても価格が出てきません。
インターネットが普及してない時代は、お客さんが分からない事を口実に塗料代という名目で2倍程度上乗せし、提供してました。
今は簡単に調べられる時代です。お客さんも塗料を調べられるので、塗料代で利益は望めません。
そこで広まったのがオリジナル塗料。
オリジナル塗料と一般的な塗料の比較
一般の塗料 | オリジナル塗料 | |
価格 | 普通 | 高い |
塗料の性能 | 高い | 実績がないため分からない |
情報 | 出回ってる | 無い |
実績 | 有り | 無い |
お客さんに価格が調べられない事こそが、オリジナル塗料の目的です。
他社との差別化
オリジナル塗料も塗料代金上乗せだけを考えてる業者ばかりとは限りません。
自社でしかない塗料なら、独自の立派なブランドになります。

他業者との差別化を図り、付加価値を提供するのは企業として当たり前の行動ですね。
周りと同じ事をしてては会社として生き残れません。だからといって、お客さんには何の関係もありませんよね?
費用対効果・コストパフォーマンスが悪い商品をわざわざ選ぶ理由にはなりません。
【外壁塗装】塗料は有名塗料メーカーで!

施工実績のある塗料を選ぼう

塗料は施工実績がないとデータが集まらなくて、改善も発展もしません。
塗料ってカタログ見ると凄いですよね。私も見てて感心します。
家の塗装は四季のある日本の厳しい環境から、約10年程度守ってくれます。
私はある有名塗装専門店のメンテナンス(クレーム処理)部の仕事を1年ぐらいお手伝いさせてもらいました。
棟数で言うと300件近く回り、原因や改善方法を話し合い、とてもいい経験をしたのをはっきりと覚えてます。
腕のいい塗装職人はたくさんいるけど、5年後・10年後の事や、この素材にはこの塗料を塗るって事を考える人って少ないんですよ。
メンテナンス部の仕事をしてて思ったのが、『オリジナル塗料駄目じゃん!』
当時使用してたオリジナル塗料はカタログ上凄くて、最強の塗料と信じて仕事をこなしてました。
塗料代は一斗缶(約16キロ)で48,000円。同等の性能の他メーカーの3倍近く。
今思えばオリジナル塗料のデメリットはあってもメリットってお客さん側からしたら1つも無いんですよね。
塗料も数多く販売されれば値段が下がります。

高いだけで、既存のメーカー塗料で良くない?が私の結論です。
塗装専門店や大手リフォーム業者こそオリジナル塗料を使う傾向
勧める塗料 | オリジナル塗料を使う理由 | |
塗装専門店・大手リフォーム業者 | オリジナル塗料 | 塗料代上乗せできる ブランド |
小さい塗装業者 | 一般的な有名塗料 | 使いたいけど資金がない |
ハウスメーカー | オリジナル塗料 | 塗料代上乗せ ブランド |
オリジナル塗料をメーカーに依頼するには資金が必要。そこそこの業者でないと作れません。
一部上場しているリフォーム業者や、塗装専門店などがオリジナル塗料を使う傾向があります。
必ず始めにオリジナル塗料を勧めてくるので、『日本ペイント』や『関西ペイント』などの大手で老舗の塗料メーカーに代えてもらいましょう。
出来ないのであればその業者とは契約しないこと。

『高額で実績の少ない塗料』と『普通価格で実績の多い塗料』ならどちらを選びますか?
後者ですよね。
チェックポイント
高額で分からないものより、同等かそれ以上の性能で安心の塗料を選びましょう。
まとめ:オリジナル塗料はコスパが悪い!

結論 わざわざ選ぶ必要がない!
- 同等なら安い塗料メーカー
- 実績が少ないオリジナル塗料はリスクが有る
- 塗料メーカーなら不具合が出ても、対処の仕方が万全

悪くないが、リスクを犯す必要は全くありません。
外壁塗装のオリジナル塗料は、塗料代金をお客さんから多くもらうために広まった商品です。
一般の塗料の性能と同じか、それ以下なら高いオリジナル塗料は選びませんよね。
すべてのオリジナル塗料が悪いとは思いませんが、安心して塗装工事を行うには普通の塗料メーカーの製品で間違いないです。
業者のお勧めだけで塗料は選ばないことを心がけしましょう。
外壁塗装の塗料選びは超重要です。
耐久性に直結することなどで、業者だけに任せずご自宅に合う塗料を選択しましょう。
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