雨漏り
- 部屋がすでに濡れてる
- 雨漏り対策が知りたい
- 自分で修理はできる?
雨漏りを放置しておくと、家の内部が腐食してしまう可能性があり、早急に対処する必要があります。

目で確認できるほどであれば、雨漏りの末期症状です。
私は塗装会社(下請け)を経営し、実際に現場でも直接担当したお家が25年間で約400棟施工してきました。塗装の仕事もいかに雨水の侵入を長く防ぐかが永遠のテーマです。
この記事では雨漏りの原因、対処方法を知り、どのような業者に依頼すれば良いのかをご紹介します。
対策を知ればお金をかけず、自分でも出来る雨漏り対策もあるのでお役に立てれば幸いです。
【緊急時にも慌てない!】雨漏りした時に知っておくべき6つの事!
目次(もくじ)
雨漏りはなぜ起きるのか

雨漏りのメカニズム【雨漏り=屋根?】
雨漏りと聞くと屋根を思い浮かべる人は多いと思います。実はプロでもそう思ってる人が多数います。
屋根より外壁や窓のサッシ、排水管の隙間から水が侵入するケースがほとんどです。
家内部の柱などを伝って離れた場所にシミができる場合もあるため、雨漏り調査は専門知識があっても侵入場所の特定はとても難しいです。
さらに、『結露』や『漏水』横なぶりの『豪雨』が原因もあるので、雨漏りしてる理由を突き詰めてからでないと修理方法が決まりません。
屋根の構造
屋根は骨組みの上にコンパネと言われる木の合板(木の板)を敷き詰め、防水シートを張り、最後に屋根材を敷き詰める。
防水シートを1次防水。屋根材を2次防水と呼び(地方によって呼び名が違う)2重の防水機能で雨水から家を守ります。
瓦や屋根材にヒビが入っても多少の雨では雨漏りにならないよう作られている。
防水シートの防水機能が失われると雨漏りの原因になるので定期的に交換が必要になります。(外壁と違ってかなりの耐久性はありますが)
『結露』は換気をよくして防ぎましょう

プロでも見落としがちな結露。外壁塗装をしてると外から簡単に分かるんですが、室内だと分かりづらい。
外部に欠損もなく、排水管等にも欠損が見当たらない、でも、雨漏りしてる箇所がある時は結露が原因になっている場合がほとんどです。
雨漏りの原因がわからない時は結露の可能性があるので、換気を気にしてみるのも良いかもです。
『漏水』と『雨漏り』の違いを知ろう
漏水と雨漏りの違い!それは浸水してるのが『雨水なのか、ただの水』かの違いです。
おもな漏水する箇所
- 台所
- 洗面所
- 浴槽(マンションはほとんどユニットバス)
- 水道管
- エアコンの排水管
普段と水の使用が変わらないのに水道料金が高い、もしくは使用量の数値が高い場合は漏水を疑いましょう。
台風や暴風時の『豪雨』の雨漏りは防ぎづらい
家には必ず雨水や湿気の逃げ道を確保するため、隙間を開けなくてはなりません。
家の隙間箇所
- 屋根の瓦の隙間
- 窓の下部
- 軒天(天井)
- 外壁と基礎の境目の部分
この部分に隙間を作らないと雨水や湿気の逃げ道がなくなり、家の内部を腐食させる原因になります。
ここから雨漏りすることはほとんど無いですが、台風などの時に浸水する場合があるので注意が必要です。
これもプロでも分かりづらい事例になります。部屋に水が落ちてくる場合は駄目ですが、多少の浸水は仕方がないです。
この大事な隙間を埋める業者を多数見てきましたが、埋めたことによって雨漏りの原因になりますので業者の見極めが大切になります。
家には必ず大事な隙間がある!
間違って大事な隙間を埋めちゃう塗装業者が本当に多い!雨漏り診断士など資格を持ってる塗装業者などに必ず頼むようにしましょう。
雨漏りは主にここから侵入する【5つの原因】

よくある雨水の侵入する箇所
- 外壁のひび割れ
- ベランダのひび割れ
- 窓まわりの隙間
- 天窓から
- 屋根材の不良施工

意外と素人でも処置できる場合があるので解説していきますね。
外壁のひび割れによる雨漏り

そもそもなぜひび割れするのか?
そもそもなぜひび割れするのか?
- 建物全体が沈下
- 外壁についた水分が凍結・解凍の繰り返し
- 新築時の手抜き工事
- 地震による影響
ひび割れる対処方法はありませんが、伸び縮みする塗料を使えば多少は防げます。放置してると雨漏りの原因になるので対処が必要。
ひび割れにも種類によって危険度が変わります。
ひび割れの大きさ | 対処方法 |
0.3ミリ以下(ヘアークラック) | 塗装の下塗り材で埋まる |
0.3ミリ〜0.7ミリ以下 | シーリング材を注入し、塗装する |
0.8ミリ以上 | サンダー等でV字に削り、シーリング材を注入後に塗装 |
ひび割れは塗装でだいたい埋まるが、きちんと処理をしないと数年後や数ヶ月で必ず割れてきます。
チェックポイント
縦のひび割れより、横方向のひび割れは雨水が侵入しやすいので危険です。横方向のひび割れは特にきちんと処理しないといけないので業者に確認してもらうことをおすすめします。
ベランダのひび割れによる雨漏り

ベランダの種類(床部分) | 雨漏り箇所 | 防水材の必要性 |
FRP(繊維強化プラスチック) | 排水溝周りの隙間 | FRP自体を保護する意味で必要 防水機能はFRP自体にある |
モルタル(コンクリート) | 全体的にひび割れないか確認 | 必ず必要 |
FRPは小型船舶や浴槽に使われるほど、防水機能はあります。
気をつけなきゃいけないのは、排水溝周りのシーリング剤の劣化や隙間で目に見える為、原因がわかりやすい。
問題なのはモルタルのベランダです。
こんなモルタルのベランダは要注意!
- 1回も防水塗装をしてない
- 床にすのこ等を敷き詰めてる
- 人工芝を敷いている
- タイルを敷き詰めている
- 植物をたくさん置いている
どれかに当てはまると雨漏りの可能性が高まります。
防水塗装をしてないと、モルタルが水を吸って雨漏りの原因になります。床が見えないと初期の段階で処置ができないし、湿気なども大敵です。
定期的に床を確認出来るよう心がけましょう。
窓まわりから雨漏り
外壁には防水シートが貼られてますが、窓をはめ込むために防水シートが切られてシートと窓の隙間から雨漏りします。外見からは防水シートが正しく張られているかは確認できないため、施工不良なのか経年劣化かは判断ができません。
窓の上部より、横側から侵入しやすい構造になってます。どちらにせよモルタルは水を吸い、中の柱や壁を徐々に弱らせるので、外壁塗装は必須になります。
天窓からの雨漏り

天窓のガラス周りのシーリング劣化によって雨漏りするケースが多い。簡単に処置は出来るんですが、屋根に登らなきゃいけないので自分で直すのは危険です。
外壁塗装などのついでに無料で新しくシーリングをしてくれますが、これだけを頼むと約20.000円ほどします。
簡単な作業ではありますが、危険を伴うので業者に任せることをおすすめします。
屋根材の不具合による雨漏り

屋根の工事は雨水の逃し方を間違えると大変なことになります。
時々見かけますが、『釘穴』『つなぎ目』『棟押さえ』、工事方法の間違い等で雨漏りの原因になっています。
屋根の雨漏りは見つけやすく処置が簡単なのですが、屋根上に登らないと発見できないので業者に見てもらわなければ処置ができません。
不良施工なのでまずは家を購入した会社に問い合わせするのがおすすめです。
雨漏りした時の業者選び

雨漏りの原因を調査するのはいい加減な業者に任せてはいけません。専門知識を持った業者に任せないと費用が無駄になります。
雨漏り調査はプロでも難しい
1箇所見つけたからと言って安心する業者が多い。雨漏り調査は経験豊富なプロでもすぐには分かりません。原因を突き止めるには1つ1つ疑わしい部分を消してきます。
1つ見つけたからと言って安心する業者が多いです。
自分で直せない場合、どのような工事を希望するかによって依頼する業者が変わります。
工事内容 | 依頼先 | 理由 | 詳細先 |
雨漏り調査のみ | 雨漏り専門店 | 塗装は必要なく、費用も抑えられる | 雨漏り業者を探す |
雨漏り調査と塗装 | 塗装専門店 | 雨漏り専門店は塗装に詳しくない業者が多い | 塗装業者の選び方 |
話だけ聞いてみたい | 塗装専門店 | 塗装専門店は雨漏りにも詳しい | 塗装業者の選び方 |


外壁塗装や屋根工事をお考え中であれば、一緒に雨漏り調査もほとんどの業者はしてくれます。無料または格安で工事が望めるので、おすすめです。
塗装工事の1番の目的は防水!雨水を食い止めるために行います。雨漏り調査だけをしてる業者は少ないですが、塗装職人も雨漏りに詳しいです。
望んでる工事で依頼する業者を分別し、費用を抑えて雨水を止めてあげてください。
まとめ:雨漏りを理解する

家の中に水が侵入してきても、全てが雨漏りとは限りません。まずは自分で原因を考えて、わからない場合は業者に頼みましょう。
雨漏りの補修はいい加減な業者には任せられないので、優良業者を見つけ必要最低限の費用で直しましょう。
この記事では雨漏りに関して解説しましたが、雨漏りと外壁・屋根塗装は密に繋がっていることを理解していただければと思います。
塗装工事時の業者選び方の記事も書いておりますので興味のある方はご覧ください。
・【分かると得する】外壁塗装業者をかしこく6つのコツで選ぶ方法
・【緊急時にも慌てない!】雨漏りした時に知っておくべき6つの事!